【4コマすべり】パチスロのリールのお話し【1リール21コマ】
□□□ 台を作る際の決まり(法律and内規)がある
パチンコ店にはさまざまな台が設置されています。
ノーマルタイプの台もATタイプの台もメーカーが好き勝手に作っているのではなく、規則に従って設計されています。
たくさん玉やメダルが出る台や、2本しかリールの無い奇抜な台など自由に作ってくれればもっと台のバリエーションが増えて楽しいのにと思います。
しかし規則からはみ出る台は作ることができないのでその規則の範囲内で知恵を絞ってメーカーは台を作っているのです。
台を作るルールで縛りがきついのはもちろん法律である「規則」です。
「遊技機の認定及び型式の検定等に関する規則」という法律で様々な規則が述べられています。以下にリンクを貼りましたので興味のある方は参考にしてください。
もうひとつ台を作る際のルールとされるものに「内規」というものがあります。
台を作るメーカーが集まって組合を作っているのですがパチンコの場合「日本遊技機工業組合」(日工組・にっこうそ)スロットの場合「日本電動式遊技機工業協同組合」(日電協・にちでんきょう)という組織がその組織で適用される決まりごとを設けて台を作るのです。
この「規則」と「内規」が変わるたびに台を作る仕組みが変わり私たちが遊技する台の性能に影響します。
- 台はルールに従って作られている
- 法律で決められる「規則」があり絶対的なルール
- メーカーの内部的な決まりごと「内規」もある
□□□ スロットは最大で4コマすべる
スロットのハナビで風鈴やリプレイは狙わなくても揃う(取りこぼさない)ようになっています。逆にチェリーや氷はしっかり狙わないと揃えることができません。
それはなぜなのでしょうか。風鈴やリプレイは適当に押しても図柄がすべってきてちゃんと揃いますよね。同じようにチェリーや氷もすべって揃えばいいのにそうならないのはもとをただせば、法律に書かれているからなのです。
一般的にリールは4コマまでしかすべらないので5コマ以内に1つ図柄を配置しないと取りこぼしてしまいます。スロットを遊技する上での常識中の常識ですが、もし知らない方がいましたらリールは最大4コマすべると覚えておけばOKです。
ではなぜ4コマまでしかすべらないのかを解説していこうと思います。いくつか数字が出てきますがとても簡単に理解出来ますのでぜひ読み進めてみてください。
ちなみにもうひとつリールに描かれている「七」とか「風鈴」とかの図柄の豆知識も以下に箇条書きしますので参考にしてください。
- リールは最大4コマすべる
- 1つのリールに最大21個の図柄を配置できる(全リールで同数にする)
- 図柄の種類は10種類まで、図柄の大きさは縦2.5cm、横3.5cm以上
□□□ 4コマすべりの理由(法律の規則から計算)
知識としてはリールは最大で4コマまですべると覚えておけば遊技する上で問題ありません。図柄から図柄までの間に5コマ空くと滑りでフォローできなくなり取りこぼします。
では法律に「リールは最大4コマまですべることができる」と書かれているのでしょうか。答えはNOです。
法律に書かれている滑りコマ数を決める要素は以下の通りになります。
- リールの回転速度は1分間に80回転まで
- ストップボタンを押してから0.19秒以内に停止させる
- ひとつのリールに配置できる図柄のコマ数は21コマ以内
文言は違いますが以上のような内容が法律に書かれています。
この数値から計算すると結果として「最大4コマすべり」が導き出されるのです。
では早速計算してみましょう。
80回転÷60秒=1.3333333回転.............→1秒に1.33回転します。
1.33回転×0.19秒=0.2533333回転...........→0.19秒に0.25回転します。
以上の計算で法律に書かれている「ストップの操作から0.19秒以内に停止」とは0.25回転以内に停止と同じ意味になります。
1回転で21コマ*1通り過ぎるので0.25回転では5.31コマ通り過ぎることになります。計算は以下のとおりです。
0.25333.....回転×21コマ=5.319999コマ......→5.31コマ分通り過ぎます
これですべての計算が終了して、ストップボタンを押してから最大5.31コマ分通り過ぎることができるとわかりました。実際のコマ数に小数点は無いので5コマ分が最大です。
押した位置も含めて5コマ分通り過ぎるので、押した位置(ビタ押し)+4コマ分が通り過ぎる=4コマすべることができるというわけです。
余談ですがハナビやジャグラーのレギュラーボーナス中やMB後の小役を揃えるゲーム中は法律では「第2種特別役物が作動している場合」とされすべりコマ数がシビアになります。
なんと法律に第2種特別役物が作動している場合は1個以上のリールで0.075秒以内に停止すること、とあり先程のように計算すると少なくても1リールは1コマしかすべることができなくなります。
ハナビのレギュラーボーナス中に変則打ちで取りこぼしが発生するのはこのすべりコマ数の制限で小役をフォローできないことが原因です。
十分気をつけましょう。
ちょっと数字が多く出てきましたが最後まで読んでいただきありがとうございます。
今回の4コマすべりのように当たり前の知識であっても「知らなかった」という方はいると思うので、そのような初心者の方にも役立てるように当たり前の知識を今後も書いていこうと思います。
それでは。また。
*1:ハナビの場合。Re:ゼロのようなAT機は20コマの場合もあり、現存するスロットは20コマもしくは21コマとなっています