ウエスト西のP/Sブログ

パチンコ・パチスロを256倍楽しむお話し!

パチンコ・スロット台が設置されるまで【書類・設置】

 

 

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□□□ 勝手に変更してはいけない

 

 パチンコ店は遊技客に賞品を提供することが法律で認められている商売です。以前の記事でも書きましたがこの賞品提供を許可されているということがとても重要で、パチンコ店がパチンコ店でいられる根っこの部分になります。他のギャンブルで三店方式※を採っても賭博罪でたちまち警察に摘発されてしまうのは 価値のあるもの=賞品 を提供する賭博になってしまうからに他なりません。ルーレットやポーカー、バカラなどで直接お金を賭けることはもちろんNGですが、勝負の結果に応じてチップのやり取りがあったり、チップと賞品の交換をすること自体が違法になるのです。巷間言われている「パチンコだけ警察と癒着していて守られている」という批判は的外れだと言うことになります。

  賞品を提供できる特権を与えられたパチンコ店ですがその特権の代わりに非常に厳しいルールを守ることで営業を続けることができます。店を作るときはもちろん、普段の営業でも事細かな法律の規制があります。パチンコ・パチスロ機の設置や部品の交換についてももちろん厳しい決まりがあります。

 ※過去記事 パチンコはグレーゾーン?【交換・換金】を参照してください。

 

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  • パチンコ店は許可をもらって営業をしている
  • 許可をもらう代わりに厳しい法律(風適法)を守らなくてはならない
  • 台を設置するにも撤去するにも届け出が必要

 

 

□□□ 新台の設置には事前に申請が必要

 

 新台が発表されメーカーとの商談がまとまりいよいよ新台の導入が決まったとします。メーカーから店の倉庫に新台が納品され新台入替の前日の夜に台を設置してあとは開店を待つのみです。ところが新しい台を設置するという届け出をしていなかった場合無承認変更(公安委員会の承認を経ずに台のラインナップを変更した)の罪に問われて営業停止処分、場合によっては営業取り消しになってしまいます。

 台を購入した際に「この台は検定を受けたときと同じ状態で、玉が出すぎたり出なすぎたりする改造はされていませんよ」というようなことをメーカーが保証する保証書が発行されます。この保証書とともに公安委員会(警察)に「◯月◯日に〇〇という新台を入替えます。代わりに〇〇という台を撤去します」という届け出(変更承認申請)をします。これは新台にかかわらず、折れた釘を交換したり、スロットのスタートレバーが壊れて交換する場合など、部品の交換も同様に申請を出してから交換します。

 新台の入替えに話を戻しますが、警察への申請をし、申請日に合わせて台を設置した後メーカーが台の状態を点検に来ます。納品した台と同じものか、釘の状態が正常か、その他動作に不具合がないのかを見ていきます。このメーカーの検査を終えたあとにいよいよ警察の検査があり(一部この検査がない地域もある)問題がなければ新台入替が承認され晴れて新台の開店となります。

 

  • 警察に新台を入れ替える旨の申請を出す
  • メーカーも新台の状態を検査する
  • 警察は書類と現物の遊技台を検査して台の入替えを承認する

 

 

□□□ 何をするにも届け出を 

 

 上記の通り新台入替以外でも部品の交換で事前の申請が必要になります。遊技機の性能に大きな影響を与えないもの軽微なものに関しては事後の届け出がOKなものもあります。例えばパチンコ台のガラスが割れた場合ガラスを新しいものに交換し、事後報告という形で変更届というものを警察に提出します。

 台以外でもたとえば今まで通路だった場所にお客の休憩コーナーを設置して大きなテーブルを置いたり自販機を設置してお店の面積が変わってしまった場合なども事前の届け出が必要になります。

 賞品を提供できるという大きな特権を得た代わりに厳しくルールを守り自身を律していくということもパチンコ店に求められているのです。

  

 新台を設置するにあたり事前の申請→警察による実際の台の検査があると書きましたが、この警察の検査の前にメーカーの点検確認があります。なぜ警察の検査があるのにその前にメーカーの検査が必要なのでしょうか。それはメーカーがしっかり言い訳をできるようにするために点検を行っているのです。万が一警察の検査で「釘が曲がっている」「不正な基板が取り付けられている」「台が正常に動作しない」などを指摘された場合メーカーはメーカー点検時には異状がありませんでした=台の出荷時に異状がありませんでした=パチンコ店が何かしたのではないでしょうか=メーカーの責任ではありません。という言い訳のために行っているのです。

 2015年にメーカーは警察より「その他の穴にあまりに玉が入らないけれど、都道府県に新台の設置許可を求める検定時と異なる性能の台をパチンコ店に納品しているんじゃない?」とチクリと釘を刺されました。実際に保通協の試験通過時、公安委員会の検定時とは違う釘の打ち方をした台をパチンコ店に納品していたため2回目の指摘を受けないよう今度は出荷時の釘の状態を試験、検定時と同じ形にしてきたのです。もし2回目の「その他の穴に玉が入らないけれど...異なる性能の台を納品しているんじゃな?」と言われた場合、メーカーは点検をしているのでその点検の際には問題がなく、その後に変わってしまった=パチンコ店のせいですと言えるようになったのです。

 

  • 台以外にも何か変更があれば届け出が必要
  • 警察の検査で不備があればパチンコ店に責任がある

 

 少し最後は余談になりましたが、ごく簡単に説明するとこのような流れでパチンコ店に新台が設置されるのです。

 

それでは、また。

 

今後も当たり前の常識から、意外とみなさんが知らない話まで幅広く記事を書いていこうと思います。

 

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